[基本編]3 ○「階調とは何だ」 〜きれいな色へのテクニック〜   ヒストグラムの見方、不要なトーンは捨てる、満点とれない自動露出、   必要色と不要色、彩度について、、、 「デジタルカメラを使いこなそう! Part11」 「階調とは何だ」 〜きれいな色へのテクニック〜 と題して、今回は「ヒストグラムの見方」についてです。 デジタルカメラでは、ダイナミックレンジをエンハンスメントする機能が いまひとつ十分ではありません。 色温度をオートで調節する機能は、ほとんどのデジタルカメラに 搭載されているわけですが、このホワイトバランスの機能では ダイナミックレンジまではうまく調整しきれないのが現状です。 たとえば、曇りの日に写した画像は、やはりねむたい感じになります。 被写体に対して忠実だと言ってしまえばそれまでですが、 そこはやっぱりデジタルのいいところを活かして すこしでもきれいに見えるようにしたいところです。 そこで必要になるのがヒストグラムを確認してみる作業です。 ヒストグラムの山の状態を確認して、 より感じたままの色調になるように補正をかけることです。 そのイメージに合った山の形を経験でつかんでおけば、 より効率のいい補正作業ができるようになります。 現在の多くの画像処理アプリケーションは、 デジタルカメラの画像成分を「R・G・B」の三原色で表現しています。 そして、それぞれの色を0〜255の256段階で表現しています。 このことは、最も基本的なことですので、いつも頭の中に置いておくように しなければいけません。 この範囲に収まるようなコントラストを常にあたえてあげるのです。 話が微妙にずれてきちゃいましたので、コントラストについては あとあと取り上げていくこととして、実際の後処理の行程である レベル補正について少し触れておきます。 このレベル補正では、ヒストグラムを参考にして補正をかけることが 出来ます。 まずは「RGB」のまま、山の形を見て下さい。 すべてのレベルを使いきっているでしょうか? 0のレベルと255のレベルにピクセルが存在していれば 使いきっていることになるわけですが、あまり多すぎると 白飛びや黒つぶれになってしまっているということです。 極端に偏っていれば、適正露光が与えられていない可能性が 大きい・・・といった具合に見るものなのです。 前述のどんよりと曇ったシチュエーションでの撮影をした画像は、 かなり中心近辺に偏った山の形になっていると思います。 これを、0〜255に割り当てなおせば、全ての諧調を使いきっている きれいな画像に補正したことになります。 ハイキーやローキーの場合のヒストグラムの形も憶えておけば、 ウソテクも使えるようになりますね。 しかし、撮影時にコントラストが強すぎて、白飛びや黒つぶれに なっている場合はどんなことをしても修復不可能なんです。 擬似的に「らしく」見えるようにすることは多少はできますが、 無いものはないんです。なんともなりません。 それほどCCDはシビアな受光素子だということも憶えておいてください。 自信が無ければ、 余裕を持って控えめなダイナミックレンジの幅にしておくとか、 飛びそうな所やつぶれそうな所を露光を変えておさえておくと言った 撮影のしかたもデジタルでは可能ですね。 あーぁ、やっぱり主題から脱線している・・・ 「デジタルカメラを使いこなそう! Part12」 今回は「不要なトーンは捨てる」についてです。 デジタル画像のほとんどは、0〜255までの256階調で作られています。 RGBカラーなら、それぞれのチャンネルに256階調×3で、 CMYKならそれぞれのチャンネルに256階調×4です。 ようするに、8ビットの階調をチャンネルごとに持っているんです。 処理の途中まで16ビットで処理をしてきても、 出力時にはほとんどが8ビットになるんです。 今回は、わかりやすいようにモノクロの場合を考えてみます。 チャンネルがひとつですので、0〜255までの256階調ですね。 その中の0のレベルが真っ黒に当てはまります。 そして、255のレベルが真っ白に当てはまります。 画像のヒストグラムを見てみましょう。 0〜255まで無駄なくピクセルが存在しているでしょうか? これだけのダイナミックレンジがありながら、 真っ黒や真っ白が存在しない画像もあります。 これをレベル補正によって、階調を有効に再割り当てをしてあげる作業を ダイナミックレンジエンハンスメントと言いますが、 意図的に階調を捨てることもあります。 例えば、ダイナミックレンジの狭いスキャナーで発生しやすい暗部ノイズや 安いデジタルカメラの画像にありがちな、白のにごりや暗部のノイズ。 暗い部分がざらついている状態を何とかしたいことってありますよね。 こんな時は、無理に暗部の階調を再現しようとは考えずに、 思い切ってつぶしてしまった方が、結果的に良くなることがあります。 要はデータではなく、見た目を大切にする方が現実的ってことですね。 デジタルカメラは、デジタルなカメラだけど 画像と言う最終的な生産物は、人間の目で見て認識するものなので ヒストグラムの最良なかたちなんて無いんです。 いらないゴミになる階調部分はつぶしたりして捨てちゃいましょう。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part13」 「満点とれない自動露出」 デジタルカメラで撮影すると、とりあえずホワイトバランスをオートに しておけば、いちばん明るい部分は白くなってくれますね。 スキャナードライバにおまけで付いてくる自動よりは役に立ってくれますが 満点とは言いずらいです。 まあ、大日本スクリーン製造のアリゲーターに使われている カラージーニアスとか何かは、別格ですね。 五百万以上もするスキャナーだから、これを基準に考えても 意味のないことですが。 たとえば、真っ赤な服を着た人をアップで写した場合は、 その赤につられて顔色がおかしくなってしまいます。 このことをカラーフェリアが発生した状態と言います。 色をオートで補正すると、どうしても見た目と変わってきてしまいます。 かといって補正無しでは、ポジフィルムを使うのと同じような フィルターワークが必要になってくるので、 趣味の範囲ではなくなっちゃうよね。 結局オートっていうのは万能ではないにしろ、 ある程度の確率で合格点が出ることに違いはありませんので デジカメはスキャナーよりも、初心者でも使いやすいということです。 それに、各色8ビットになってしまった元データからは、 おおきく補正をかけるのは避けたいですね。 そんなときにもカメラ側の自動は有効に使ってあげたいものです。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part14」 「必要色と不要色」 変なたとえですが、算数の勉強をしてみましょう。 「0」が無彩色(グレー)だとします。 「5」という色を表わすにはどんな表わし方があるでしょうか? 9−4=5ですし、6−1も5になります。 めちゃくちゃ乱暴な言い方だけど、このマイナスの部分が不要色なんです。 −9から+9までの彩度があれば、この鮮やかさを打ち消す色が 補色と言うもので、画像のニュアンスを表現するには不可欠なものなんです。 では、不要色が全く無かったとすると、色相環の表面だけの やたらに派手でうすっぺらな画像になってしまいます。 写真では考えられない映像になってしまうと言うことです。 一般向けの家庭用デジタルカメラには、この不要色を少な目にして きれいに見せようとする魂胆が見え見えです。 そのために、色が飽和してしまって補正をかけづらくしているんです。 鮮やかな部分のトーンや質感がつぶれてしまう傾向がよく見られますね。 まだまだその辺の設定ができるデジタルカメラは一般的には 出ていないのでどうすることもできませんが、 この不要色の多い少ないも、デジタルカメラを選択する時のひとつです。 とにかく手間をかけずにシャッターを切ったそのままで使う場合は、 不要色少な目のデジタルカメラを 後で補正をかけてよりきれいにしたいなら、不要色が多めの デジタルカメラを使うのがいいようです。 昔は、補色系のフィルタを内蔵しているものが不要色が多めでしたが、 最近補色系フィルタを使っているものはなかなか見かけなくなりました。 べつに、原色フィルターを使っているデジタルカメラが悪いのではなく、 補色系のフィルタを使うと、色が濁り気味になると言うことです。 あくまでも、補正量の控えめなものの方が、 後々加工した時にふんばってくれるということです。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part15」 「彩度について」 この彩度ってやつは、色相・明度・彩度の三要素の中では いちばんつかみづらいものです。 通常のカラー写真では、色や濃さは撮影時やプリント時に調節できますが、 彩度と言うのは感光材料によって決まってしまうものです。 この感光材料の特性を把握して、目的に合った調子に出来上がるように フィルムやペーパーを選択して組み合わせて撮影しているのですが、 デジタルの世界では自分で調節ができてしまう訳です。 彩度が調節ができてしまうから、デジタルはすばらしい道具である反面、 操作が難しく、知識を要求されるものです。 とは言っても、 自動に任せておけばそこそこのものが出来上がってしまうので、 デジタルカメラと言えども、誰にでも使えるんです。 この場合のそこそこってやつは、「お、写ってる写ってる」て言う 範囲であって、使い捨てカメラの写真と比べたら、 ガッカリするかもしれまんが。 ともあれ、彩度 つまり色の鮮やかさをちょこっといじくってやれば とってもきれいになるんですよ。 もちろん以前に出てきた、 ダイナミックレンジエンハンスメント処理は欠かすことができませんし、 濃度や色味の調節も彩度調整以上に大切なことです。