8[撮影編]3 ○「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜   光なのに見えにくい?、メインライトはどこから、主光線と補助光、   レフの効果、光質というもの、面光と点光、、、 「デジタルカメラを使いこなそう! Part35」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「光なのに見えにくい?」 さてさて、今回から光の読み方に入ります。 ぼくのいちばん得意とする、光と影の扱い方ですので、 辻徳流の撮影法をおりまぜながらすすめていきましょう。 光は写真を撮影するときの、作画における重要な要素でもあります。 光が無くては写真が写らないことは当然ですが、ただ単に被写体に光を 当てればいいって言うものでもありません。 一番わかりやすいものとしては、「光の量」があります。 いわゆる明るさのことです。 この光の量によって適正露出というものを割り出すのですが、 露出計無しで目で見て絞りとシャッタースピードを判断するには かなりの経験が必要になりますし、正確な判断はとても難しいことです。 デジタルカメラでは、適正露出は露出計を使ってもあまりあてにならない ケースが多く、ヒストグラムを見て適正露出を判断します。 ヒストグラムは、画面内の光の濃度分布を目に見えるようにしたものです。 白飛びと黒つぶれの状態をカメラのモニターで判断して 露出補正とコントラストを調整して撮影します。 最近のデジタルカメラには、このヒストグラム表示の機能がある機種も 増えてきましたので、是非活用して欲しい機能です。 明暗比もこのヒストグラムに現れてきますので、 ライティングの調整時にもこのヒストグラムをチェックするし、 コントラストも、このヒストグラムを参考に設定します。 光の量以外にも、光の色、方向、かたさ、強さ、などまだいろいろあり、 これらのものは、一般的にはまとめて光質といわれているものです。 撮影時に、少し頭の隅において撮影してみましょう。 同じように影についても、 色、方向、かたさ、強さがあります。 光質の詳細は、影と相対して考えると判りやすいでしょ。 光を読むには、光と相対して影を観察するんです。 ←これ、辻徳流撮影術! 光なのに、みえにくいものがいっぱいあるんです。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part37」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「メインライトはどこから」 デジタルカメラを使っていると、光についてシビアに見なければならない ことに気が付くようになりました。露出もそうだし、コントラストも とても気になります。白飛びや色温度も注意が必要です。 そんな状況なので、 メインとなるライトの性質にも気を使わなければなりません。 しかし、光質はつかみづらいので、ここではライトの方向にとどめます。 写真の中には、メインとなる光と補助の光があります。 メインが2つ存在することは少なく、あまりいいことでもありませんので メインはひとつにするのが一応基本となります。 そしてその方向によって、ライティングの方法がいくつかありますので 少し紹介したいと思います。 ポートレートで説明するとわかりやすいので、 そのライティングをグループに分けてみます。 ライティングのパターンには、次のようなグループがあります。 1.レンブラントライティング  いちばん良く使われるライティングで、斜めからのライティングです。  顔の目の下に逆三角形のハイライトを形成する位置からの  ライティングになります。 2.オープンループライティング  斜めからのライティングですが、レンブラントライティングよりも、  ライトの位置は正面側になり、目の下の逆三角形のハイライトは  鼻の下と逆サイドのハイライトとつながります。 3.スプリットライティング  ほぼ真横の位置からのライティングです。  顔は半分ハイライトで逆半分がシャドウになります。 4.バタフライライティング  正面からのライティングですが、コンパクトカメラのような  真正面からドンというものは最悪で、実際には正面上方からになります。  一般的にプロの現場では嫌われがちですが、  意外と美しいライティングです。 他にもありますが、おもな基本パターンはこれくらいです。 そして、ハイライト側から撮影するとブロードライト、 シャドウ側から撮影するとショートライトという言い方をします。 言葉としては、全然気にする必要はありませんが、 どのパターンなのか影からライティングを読み取るには わかり易い方法だと思います。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part38」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「主光線と補助光」 被写体を照明する光は、その状態に関わらずあたってさえいれば 被写体を見ることができます。 そしてその光量が適当な量ならば写真に写すことも出来ます。 でも、自然な写真表現のためには、メインとなるライトはひとつにした方が 違和感無くすんなりと見せることが出来ます。 いうなれば、それは太陽であったり、 スタジオではその太陽の代用のメインライトであったりします。 屋外では太陽がメインライトで、その環境光が空の明るさと周囲からの 回り込みの光になります。大気のあるおかげですねぇ・・・ 主光線の太陽は点光源に相当しますが、薄曇りになると巨大な面光源へと 変身します。影のエッジが大きく異なりますネ。 そしてその影の濃さを見てみましょう。 主光線以外の補助光がなければ真っ黒になるはずですが、 環境光(補助光)のおかげでちゃんと見えます。 この影の濃さが、大きな意味では補助光の明るさになります。 影を起こすために、補助のライトであったり、レフ版を使ったりします。 このようにライティングを考えるときは、主光線と補助光のバランスを 考えて明暗比を設定します。 そうそう、明暗比と照明比をごっちゃにしている人がいますが、 まぁどうでもいいことだけど厳密には違います。 メインライト2、フロントからの補助光1の強さであたっている場合、 明暗比は2:1よりも差は大きくなります。 このへんのところ、写真の大先生方や学校の用語規定でも 間違った解釈がされているので、 ぼくの授業では、ぼくなりにやらせてもらっています。 文句があるなら出て来い、うりゃぁ。ぶっとばしてやる。てなくらいで。 まぁ、びびたることなので、どうでもいいんだけど・・・ 話しがそれてしまいましたが、スタジオや室内の撮影でも 太陽代わりのメインライトと環境光のバランスをとっているのです。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part39」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「レフの効果」 レフ板というものをよく使いますが、このレフ板の使い方には ちょっとしたコツがあります。 銀レフと言われるギラギラと強く反射させるレフ板は、 文字通り反射板として補助光を当てる感覚で使うのが通常です。 それに比べて、白レフというものがあります。 じつはこちらのほうが使用頻度も高くて、色々な場面で使いでのある物 ですので、是非使い方をマスターしてほしいものです。 光にはまっすぐに進んだり反射したりするものばかりではなく、 溜まる感じになるものもあります。 白レフは、レフの全面近辺に光のパワーを溜め込んで その光溜まりの力を被写体に及ぼすような感覚で使うと 感じがつかみやすいと思います。←これ、重要だよ。 場合によっては、白レフで囲んで光溜まりをつくり、 この光が溜まり込んでいる中に被写体を置いて撮影することもあります。 当然のことですが、白レフは面積が大きいほどやわらかな光になり、 近づくほど光の力が強くなります。 わざわざレフ板というものを用意しなくても、 壁や空間、反射しやすい脇役、光を吸収しやすい脇役等を使いこなして 被写体のライティングをコントロールすることも出来ます。 モデルの衣装やエリとかでも、色とポーズによっては 半絞りほど顔の明るさが変わることがあるんです。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part40」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「光質というもの」 光の種類には、明るいとか暗いという、明るさ=光量があり、 色温度や青っぽいとか、赤っぽいとかの光の色もあり、 硬いとか、柔らかいという光の重さや力のようなものを表す 光質というものもあります。 この光質というやつが、つかみづらいくせに重要なものなのです。 点光源では、主光線とその周りからの反射等の環境光の関係ですが、 影の出かたがきつく、美しくは見えにくいものなんです。 通常スタジオで使用されているメイン光源は、ストロボを被写体に 直接当てるようなことはあまりなく、傘のようなもので反射させた 間接光を使ったり、ボックスの中で拡散させてディフューザーを通して 被写体に光を与える方法が多くとられています。 これらの光源を面光源と言い、ライトをコントロールするための ひとつの手法になります。 面光源は、じつにさまざまな性質を持った光源を作ることができ、 その光を使ったライティングも、ちょっとした使い方ひとつで 光質を自由にコントロールすることができるのです。 光の腰をクタクタにしたければ、パラソルを利用して指向性を砕き、 トレペで拡散具合を調節します。 少し光が読めるなら、発光部の力を利用して指向性を少しだけ生かした ライトボックス、通称バンクとか言われるものを使います。 この場合、正面から見て発光部の広いC型のチューブになっているものは、 拡散の効果が得られにくいので、ディフューズを多めにかけて 光を散らすので、次述のU型チューブと傘を使ったものの 中間的な光質になります。 そして横から見て発光部がU型のチューブになっているものは、正面よりも 横方向に多くの光を発しますので、バンクからの拡散光を多く含む やわらかい光質を得やすくできています。 しかもディフューズが浅くできるので、生光の強さも兼ね備えた 非常に美しい光を作ることができます。 ただ、使いこなしが非常に難しく、光の芯と拡散光のバランスや方向性を しっかり読めなれれば、大失敗につながります。 うまく使えれば、このライトが美しい光質のグラデーションを作り上げて 必要な部分にパンチのあるやわらかいライティングになるんです。 光をレフでおこしたり拡散させたりして光を回すとにごりになります。 どこかでこの濁りをスッと抜いてやる部分も必要です。 それから、ライトは距離の2乗だったっけ、に比例して明るさが変わって くることも知っておいてください。 当然、ライトにいちばん近い被写体の一部分と光の当たっている 一番遠い部分に明るさの差ができますよね。 ライトを被写体に近づければ、その差はおおきくなり、 遠ざければ差は少なくなります。 そしてもうひとつ、 被写体から見てライトが近づいてくると、ライトが大きく見えますよね。 物理的に同じ面積のライトボックスの光っている面でも、 ライトを近づけると発光面を大きく使うことができます。 当然影の出方も変わってきます。 このあたりは、是非実際にテストして実感してくださいね。 「デジタルカメラを使いこなそう! Part41」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「面光と点光」 前回も少しふれましたが、光質の違いで比較的わかりやすいものが 点光源と面光源になります。要はライトの光っている面積です。 完全に点の光源と言うものはなかなかありませんが、 一般的に小さな発光部からの直接光を点光源と言い、 ライトボックスなどでディフューズされて面積を大きくしたものを 面光源と言います。 では、どう違ってくるのかと言うと、主に影の出方がかわってきます。 そう、辻徳流光の読み方である「陰の出かたを観察する」ってやつです。 影の輪郭がはっきりしているほど光源の面積が小さいと言うことになります。 日常で考えると、 外では太陽光が当たります。この光源は目で見るととても小さなものです。 影ははっきりと出て、硬い光と言えます。 曇りの日になると、空一面が光源になり、とても大きな面積になります。 影はほとんどわからないくらいにぼやけてしまいます。 とてもベタな柔らかい光になります。 室内に入ると、窓の面積が光源になります。 カーテンでディフューズすれば、窓が面光源のライトボックスになります。 レフ板を用いてシャドウ側をおこしてやれば、 立派なライティングをすることも可能ですね。