114F フォトショップ・ルーム
「背景が足らない」 ブローニー判から35mmのデジカメに持ち替えると、 初めに違和感を感じるのが画面の比率です。 ぼくが35mmをスタジオで使い始めたのは、コダックのエクター25と言う 感度がISO25の低感度フィルムが発売されたのがきっかけです。 かなり硬調なフィルムでしたので、それに合うペーパーとライティングの 組み合わせを探していて、ポートラペーパーを使えば何とかなりそうだと 手ごたえがあったので35mmを持ち始めたのでした。 フィルムが小さいので、できるだけ大きく撮りたいという気持ちと、 3:2の比率なので気をつけながらぎりぎりのフレーミングをしていました。 最近デジカメに持ち替えたスタジオの人から、縦位置で撮っていて いつも幅が足らなくなってしまうという話を聞いて、 そんなことを思い出していました。 たしかに、縦位置では比率がいやらしい。 人物を撮っていると、どうしても天地の加減で大きさを見てしまう。 すると幅が足らなくなる。 そんな相談を受けて、デジタルスタジオになったばかりの撮影者に こんなレタッチ方法もあるよと言ったのでした。 ぼくはファインダースクリーンを方眼にしているよ。って。 ま、これについてはいずれ詳しくお話しするとして、 ここはフォトショップのコーナー、レタッチ方法としては、 背景だけを拡大してしまう方法をおすすめしています。 用紙を広げてコピースタンプツールで書き足していくのも大変な事なので、 人物や形のわかってしまう背景にかからないように 片側ずつ端っこを選択範囲にして、「Ctrl」+「J」します。 編集メニューから拡大縮小を選んで外へ広げてやります。 これがいちばん簡単。 でもあまり変形させると粒状が流れすぎてばれちゃいますよ。