114F 特集ルーム
「定常光ライティング」
年末から定常光が気になっており、いろいろと実験をしておりました。
使用している機材は、リファーのようなソフトボックス型の光源で、
中には電球のソケットが3つ付いているものです。
さすがに1つのタイプでは光量不足ですので、3口のソフトボックスを
取り寄せて使ってみました。
使っている球は、40Wのスパイラル蛍光ランプで5000-5500度ケルビンの表記。
見た感じでは、ちょっと色温度が高そうで、マゼンタがのっている感じが
しましたが、実写では問題ない程度でした。
小物の撮影ではシャッターを遅くできるので1本で十分な光量がありますが、
人物撮影となると、40W×3本入れて120Wにしても、
ある程度絞って1/125sでシャッターを切ろうとすると顔写真までです。
絞りを開けて頑張れば半身とかも行けますが、
120Wでは光量的にもう少し欲しいところです。
別の種類の球を使っても撮影してみました。
入手のしやすさと値段、色温度、演色性を考慮して、3波長形昼白色です。
一般的に家電屋で入手できる電球型のスパイラル蛍光灯に交換してみると、
光量はおちるものの、案外使えるのです。
マゼンタかぶりがカラーメーターで20Mほどありますが、
厳密な再現を必要としない用途やWeb用ならマニュアルホワイトバランスで
色を決めてやれば多少のズレは十分対応できます。
撮っていて気が付いたことは、
光量バランスをつかみにくい窓からの光をミックスしたライティングや
ストロボではわかりにくいちょっと冒険的なライティングでは、
見たまま撮れるという強みを生かして、使いやすい光源だと思います。
今まで失敗しやすかった自然光とのミックスを簡単に可能にするこの
定常光のライティングシステムは、写真の面白さをさらに増幅させ
いろんな変化を生んでいくもののような気がします。

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