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「フルサイズの弱点」 デジタルカメラが一般的になり、最近ではデジタル一眼レフの価格も 下がってきて、一般の方でも手軽に所有することができるようになりました。 出始めの頃は、なかなか100万円を切らなかったのですが、 今ではレンズ付きでも10万円を軽々と下回っています。 それでも高級機になると、まだまだ30万以上の値がついているので 気軽に買えるとは言いがたいものもあります。 もっとも、ブローニータイプのカメラにセットして使うデジタルバックは 趣味だけで使うには、まだまだ手が届くものではありませんが。 そんな高級機には、スポーツ寄りのものと画質重視の2つの方向性が ありますが、今回は画質を重視した35mmタイプのフルサイズの 一眼レフデジタルカメラについてです。 35mmのフルサイズだと、普及サイズのCサイズと言われているものと比べて どんないいことがあるのか挙げてみると、 ・被写界深度が浅くできるので、写真表現の幅が広がる ・ダイナミックレンジが広くなって、質感も出やすくなるらしい ・拡大率が少なくなるので、レンズのアラが出にくい ・ファインダースクリーンも大きくなるので、ファインダーが見やすい ・35mmと同じ感覚の焦点距離と絞り値のボケ加減で使える ・ゴミも目立ちにくいような気がする ・高感度に強いようで、ノイズも少なく感じる(目立ちにくい) まだまだいろんないいことがあるのですが、 一方ではデメリットもあるのです。 フルサイズの弱点としては、 画面の周辺部分が流れたりピントが甘くなるレンズがある事。 これは特に集合写真を撮る時に気をつけなければいけません。 従来はブローニーサイズで撮っていたものを、35mmサイズで撮っている と言うことを常に意識する必要があるのです。 本体の解像度が上がって、数字上は引き伸ばしに耐えられるのかも しれませんが、レンズが弱ければ元も子もありません。 特にフルサイズでは、レンズのイメージサークルの周辺いっぱいまで 使うことになりますので、端っこの人が変に太ったりゆがんだり、 ピントが甘くなったりして見難くなってしまうようなレンズは 使わないようにしなければいけません。 広角レンズでは、どうしても歪みは残ってしまうので、 現像時や、フォトショップ等のレンズ補正とゆがみツールを使って ちまちまと修整してあげましょう。 その他には、本体サイズがどうしても大きめになる事とか、 手頃でズーム率の高い小型専用のレンズが付かなかったりする事かな。 周辺までシャープなレンズはやはり高価で大きいので 全体がさらに大きく重くなって、とり回しが悪くなってしまいます。
                
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