120F 特集ルーム

「モニターの色あわせ」 いつになっても、モニターディスプレイの色の問題は付いて回ってます。 昔も今も、誤解が解けないのがここら辺の問題です。 写真屋としてプリント業務を行っていて、いつも思うのが 何らかの色補正をしたっぽいデータは、大抵赤い。 しかもプリント時にかなり大きく補正をかけないと普通にならないほど。 こんな傾向がまだまだ絶えません。 モニター画面に真っ白な紙を並べて見てみましょう。 使っているモニターディスプレイは、白紙と比べて青白くなってませんか? 青白いモニターで普通に見えるように色を直すと、 その分だけ青みが引かれて、データ自体は赤っぽくなってしまいます。 家庭用のインクジェットでプリントしていると、 自動補正がかかっているときは気づきにくいのですが、 カラープロファイルを使って変換し、自動補正をOFFにして プリントすると、その色の違いに気づきます。 自分で色を補正したにもかかわらず、家庭でプリントすると いつも赤っぽくなる方は、モニターの色が あっているかどうかを疑ってみてください。 では、一番簡単な方法でチェックしてみましょう。 1.プリントを見るライトと、モニターのある部屋のライトチェック 蛍光灯なら管に書かれている記号に注目。 ワット数の後に「N-EDL」とか「EX-D」、「SS・W」とか書かれてます。 色を表しているのが、この「N」「D」「W」「L」の記号です。 「W」「L」は、暖色すぎて色を判定するにはあまり向いていません。 「D」は7000度K前後ですので、ちょっと青白い光です。 「N」なら5000〜5500度Kの色温度で光っていますので最適です。 そしてその前に書かれている「EDL」「EX」などの記号は演色性(Ra)です。 記号の無いのは色判定に適しませんので交換が必要です。 「EX」は3波長型で、自然光よりもちょっとマゼンタが浮いて見えます。 「EDL」ならほとんど自然光に近いので文句なしです。 プリントの色判定とモニターの色あわせは同じ性質の光源下で行いましょう。 2.白色の、モニター・プリント比較 一般的な基準に合わせる場合は、グレースケールチャートを、 家庭でのプリンターに合わせる場合は使用しているプリント前の真っ白な インクジェット用紙をモニターに並べて置きます。 同じ白に見えるように、モニターのボタンを操作して 色温度もしくは各色のゲインを調節します。 3.グレーの色調 白が合ったら、グレーの色味も調整します。ずれていれば・・・ こちらはモニターディスプレーでは調整機能を持っていない場合も 結構多くありますので、そういう時は グラフィックボードの各色のガンマを使います。 まあ、ここまでやらなくても せめて色温度だけは5000〜5500ぐらいに設定しておいた方が 気持ちのいい作業環境になると思います。 色あわせについて、もっと詳しく知りたい方は、 「キャリブレーション ルーム」 http://pst.jp/tok/web_ts03/html/jyunbi.html こちらを参考に、オンラインキャリブレーションをしてみましょう。
                
   次の講座へ     前の講座へ     120Fロビーへ出る